新米管理職が書き綴る人事労務の仕事の毎日

管理職・マネージャーになりたて、あるいはこれから管理職を目指そうという方に向けて、現役管理職のわたしが経験談を中心に参考になる話をします。

わたしが目指している、総務の仕事のありたい姿

総務って、ぞうきんみたいな存在でいたいよね
 
 

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いくつかの会社で総務の仕事をしている仲間たちと飲みながら、ふっとつぶやいた自分の言葉を、以下の記事を読みながら思い出しました。
(この言葉は後で詳述しますが、この記事の本題ではありません:なら書くなよってか、すいません、ふざけました)
 
 
 
どこもかしこもリストラ。
 
わたしも企業の一員、わからなくもないのが率直な感想です。
生き残るため、利益を出し続けるため。
そうでなきゃわたしも給料をもらえない。その選択が間違っていないならしょうがない。
 
 
が、乗り遅れる社員はどうしてもいます。
 
 
「働きアリの法則」ご存知でしょうか。
 
  • 集団は、2割の働きアリと8割の普通のアリで構成されている(あるいは2割の働きアリ+6割の普通のアリ+2割の怠けアリで構成されている)
  • 2割の働きアリが、売上の8割を稼いでいる
  • 2割の怠けアリを取り除くと、残りの集団が優秀になると思いきや、結局怠けアリは出現し2割+8割(もしくは2割+6割+2割)の集団になる
 
 
企業では、より優秀な個の集団のみにしよう、とリストラをします。
優秀ではない、普通の従業員、劣っている従業員を排除しようとします。
 
が、その改革に追いつけない従業員がどうしても出てきます。
わたしはその怠けアリを救う仕事をしたい、と考えます。
 
その“怠けアリ”は、もともと怠け・低能力だったか、もしくはリストラしたがために低能力じゃなかったアリが相対評価か、あるいはリストラの内容が適正ではなかったために低評価を受けてしまう人物たちです。
そんな存在を救う、ということです。
 
 
  • 理由の無い遅刻・無断欠勤が頻発する
  • ハラスメントが酷い
  • 仕事とは無関係の思想を仕事中・職場内で広めようとしている
  • たのもし講(古い表現ですね。今どきだとマルチビジネスってところでしょうか)をやっている
 
等などは論外です。
これらは、わたしがどうのこうの言うまでもなく、普遍的な基準で排除すべきと判断されるべき存在でしょう。
 
この記事で言わんとするのは、そんな存在ではなく、リストラがあったからこそ怠けアリに位置づけられてしまう存在の人物たちです。
そして、そのことが原因で病んでしまう人物たちです。
 
 
組織の論理によって、経営陣の誤った策によって、はしごを外されてしまいます。
彼ら彼女らは、憤りを感じるはずです。
 
理不尽なリストラ策、制度改定に反発し、もっている能力を発揮できず、組織に不信を抱き、体調不良に陥ってしまう。
 
わたしはそんな彼ら彼女に対して話をききます。
(こういう話のとき「聴く」を“耳と心で14の気持ちで聴く”など、たいそうな説明をききますが、そんな大げさなものではなくてもいいです)
 
「あなたは悪くない。悪いわけではない。会社の論理があなたの論理とずれただけ。あなたが傷つくなら、あなたの論理を会社の論理に無理に合わせようとする必要はない」
と、わたしならあなたに言います。
(ここでいう「傷つく」は、期待していた会社に不安を感じる、体調を悪くする、会社人生に迷う、といった事象も含みます。)
 
 
話をきき、存在を認める、おかしいと考える人間がいるって言うことを共有する、それが重要と思います。
(もちろん、そういう言葉を言うだけではなく、真剣にそういうことを考え、感じる人(ここではわたしのこと)がいるってことを表明することが大事だと思うのです)
 
 
かくいうわたしも、会社にリストラされ(ようとし)ました。
人生の偉大な先輩に相談したら、
 
個人の人生を会社の事情、論理で台無しにする必要はない。楽に考えていいよ
 
とのアドバイス(人生訓というのか、なんと呼べばいいのか)をくださいました。
かくいう彼は、同期の出世頭、相当出世したあとに、ある瞬間、臨床心理士に転職。
そんな彼だからこその説得力。
 
 
ひらたくいうと、わたしは落ちこぼれ。
 
生来の落ちこぼれ、企業の論理で落ちこぼれになってしまう従業員たち。
わたし自身を「お前はうちの会社に要らない」と言われるまで、彼ら彼女らを見つめ、語りかける仕事をしたいと思います。
(救う、という生半可な仕事までは出来ないと思ったので、使いませんでした。)