COVID-19(新型コロナウイルス)の感染拡大、それに対する人間の不安、恐怖が広がっております。
人事労務の仕事をしているわたしが感じることをいくつか。
1.ANAがボランティア
ANAの職員が、ボランティアで医療用のガウンを縫製するというニュース。
www.aviationwire.jp
このニュース、美談と思われた方は多かったでしょう。
でも、わたしが感じたのは、「ボランティアって何? 無償ってこと?」ということです。
ANAの定款に「医療用ガウンの製造」は入っていないでしょう。
だからといって、無償(ボランティア)じゃなくてもいいでしょ。
ANAの経営者は何を考えている?
仕事でしょ? 半強制的に作業することを強制したんでしょ?
そうじゃなくても、オフィシャル(政府、行政・・・)からの呼びかけに応じたんでしょ?
給料、払いなさいよ!
2.給与がマイナス支給
Twitterで、「今月の給料がマイナス支給になった」というツイートをされている方がおられました。
このマイナスの理由、事情が新型コロナウイルスの影響なのか否かはわかりません。
が、ようやく決まった一律10万円の支給がこの方の生活改善に少しでも貢献できるといいですね。
さて、ここでは給料のマイナス支給にならないように、我々人事労務担当者が気をつけていることをご紹介。
マイナス支給になる最たる原因は、支給額が少ないのに社会保険料が控除されてしまうということです。
普通は支給額(正確には、支給額をもとに決定する標準報酬月額)に一定の係数をかけて計算される保険料を控除する(納める)ことになるので、マイナスになることはありません。
ところが、企業に入社した最初の給与が少ない場合、支給額は少ないが、社会保険料はまるまる1カ月分が控除されることになり、マイナスになります。
たとえば、給与が月300,000円の人が4月21日に入社したとします。
最初の給与が、月末締めで4月21日〜30日の10日分とすると10万円。
でも、社会保険料は30万円に対して計算される社会保険料を控除する必要があるため、マイナスになりがちです。
なので、 中途採用の入社日を決める際は、なるべく月の最初の方、1日付とか10日付とかにします。
入社が遅れるのは申し訳ないと思いながらも、最初の月の給与がマイナス支給になってしまうのはしのびないので、ね。
新型コロナウイルスの影響で、産業医も仕事が大変のようです。
我が社の産業医が先日来社された際、
「医療従事者なので、私はドアノブとか一切触りません」
ということです。なるほど、そうだな。
「新型コロナウイルスの患者や疑いのある患者に直接接しているわけではないけど、普通の人よりは感染の可能性は高いので・・・」
確かに。
外国の元首をお招きしたみたいに、ドアを開け、開いたところに産業医が続いて歩き、誰も触らないように会議室へ。
面談のみ実施、予定していた職場巡視も今はやらないほうが良い、ということでお帰りいただきました。
産業医が座った椅子、およびその周辺は次亜塩素酸水で消毒です。
次回以降の面談はテレビ会議(Skypeになるかな)で実施することとし、原則来社はしないことになりました。
4.??という業界と、プレッシャー
わたしが今いるのは、??という業界。
新型コロナウイルスで仕事が減ることはなく、むしろ社会の重要なインフラです。
地震があろうが、台風が来ようが、動かなければならない業界。
新型コロナウイルスで仕事が減ってしまう人たちには申し訳ない。
でも、逆にどんなときにでも仕事をしなくてはならない。
電車に乗って職場に行かなければならない。
マスクはもちろん、 ↓ こんなのを首からぶら下げてます。
わたしはまだ間接部門・管理部門なので、在宅勤務・リモートワークやったりオフピーク通勤やったり、工夫してます。
会社も
「社会を止めるわけにはいかない。こういう時こその仕事だ」
との方針。
布マスク2枚配布、瞑想する政府には違和感を感じながらも、この会社の方針には従業員みんな納得し、黙々と仕事してます。
世界のみんなが新型コロナウイルスに感染してはいけないが、我々はさらに感染してはいけない。じゃないと社会が止まっちゃう。