新米管理職が書き綴る人事労務の仕事の毎日

管理職・マネージャーになりたて、あるいはこれから管理職を目指そうという方に向けて、現役管理職のわたしが経験談を中心に参考になる話をします。

拝啓 自民党総裁、第100代総理大臣殿

拝啓 第100代 自民党総裁 岸田文雄

 

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岸田文雄



 

自民党総裁、そして総理大臣就任、おめでとうございます。

 

わたしは自民党議員でも、自民党員でも、自民党ファンでもございませんが、ほんの数回お目にかかった岸田さんがそのお立場になられることになり、ご挨拶申し上げたく筆をとりたくなった次第です。

 

 

誠実な人柄

 

広島の選挙区から立候補され当選、広島を大事にされましたね。

その広島で催されている会合で数回、お顔を拝見いたしました。

 

国会議員となるとお忙しく、最初の乾杯だけでお帰りになってましたね。

でもキッチリご挨拶をされてました。

わたしも、グラスをあわせ乾杯させていただきました。

外務大臣時代はよほどご多忙だったのか、秘書の方のみが広島の会合に駆けつけておられました。

 

ある年は、嫌な思いをされましたね。

司会進行が、単純なミスだったと思いますが、いつも岸田さん→県会議員→市会議員の順番だった冒頭挨拶。岸田さんよりも県会議員さんの挨拶を先にされました。

周囲がざわざわし、司会に「岸田先生が先・・・」と口添えされ「岸田先生、失礼しました」と。

でも、岸田さんは嫌な顔ひとつなさらず、穏やかにご挨拶されました。

自民党は、現在は野党でございますから・・・」

と自虐的なお話で周囲を笑わせる余裕もお持ちでした。

 

そんな誠実な人柄ですから、これからの政治、政権運営もきっとキッチリなさることでしょう。

「聞くことが得意」

とのこと。

それまでは、聞くことも制限し、聞かれたことに答えもせず、自分の言いたいことだけを言って会見を終わる、そんな首長が続き、国民からの信頼をすっかり失ってしまった自民党

自民党はどうなってもいい(わたしの個人的な見解です)ですが、日本国民のためにしっかりコミュニケーションをはかっていただきたいと思います。

 

 

バランスを保ちたいのでしょうが

 

発足した岸田内閣。

岸田さんらしさも出ているように感じられる点も無きにしもあらず、ですが、バランスを保ちたいのでしょうか、苦々しい人選も感じられます。

 

副総裁、幹事長・・・。

 

国民の声をしっかり聞くことをやりたいのなら、前政権・前前政権からの宿題、

などなどをしっかり調べていただきたいと思います。

また、

についてもしっかり説明してください。

てか、拒否をやめてください。

 

説明と言えば、幹事長にも説明責任を果たすよう、指示してください。

でないと、短命に終わるかもしれませんよ、岸田内閣。

 

ほら、やっぱり同じように思ってる人がいますよ。

 

あ、それと1.5億円問題。

ご自身が苦しまれた案件、むしろ岸田さんは被害者。

こちらもしっかりご対応をお願いします。

ほら早速、身内からも。

news.yahoo.co.jp

 

 

 

酒豪らしいですね

 

酒豪らしいですね。

飲んでいただくことは構わないのですが、赤坂自民亭のようなことはお辞めいただきたい。

リンク先の写真、ど真ん中に構えてらっしゃるじゃないですか・・・。

 

www.asahi.com

 

 

 

 

この記事は、自民党礼賛ではなく、岸田さんを少しだけ知ってる、ひとりの普通のサラリーパーソンの、岸田さんへの期待です。

どちらかといえば、アンチ自民党です。

 

が、岸田さん、広島のお好み焼きがお好きだそうですね。

それはわたしと同じ価値観です。

 

 

広島のお好み焼き(広島の人は、わざわざ「広島のお好み焼き」とは言わず、「お好み焼き」が広島のお好み焼きのことですけどね)の総本山と言われ、何回も食べにいったみっちゃんが好きです。

 

 

 

 

広島を知るためのバイブルじゃけ、岸田を、広島を知りたいなら読め。

 

 

採用がすべて?!:不祥事案件の改善をどう行なうのか

就業規則違反、コンプライアンス違反、ハラスメント・・・。

企業にはたくさんの種類の不祥事が起きます。

(不祥事が起きるのは、民間企業には限りませんが)

 

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各社・各組織の労務担当のみなさま、不祥事対応お疲れさまです。

今日は愚痴を言います。

 

過去、1年弱の間に、数人がからむ不祥事となった事案の体験談です。

「そうそう、あるあるだよね」そう同感していただければ幸いです。

 

 

1.ストーリー

 

今回の体験談のストーリーです。

従来どおり、特定されないようにぼかした表現や事実と異なる記述をします。

 

社員Aが体調を悪くし、急に会社を休みたいと言い出しました。

「仕事が覚えられない、将来が不安」

とのこと。

医療機関を受診することに。

 

自分自身に落ち度があると自分を責める彼女ですが、詳しく話をきくと、会社側にも問題があることがわかりました。

そこで会社側も彼女を教育・育成する環境を整備し直します。

 

徐々に彼女の体調は回復、いよいよ復帰に向けて動き出したころ、別の出来事が発覚します。

彼女が復帰を目指していた職場に関係する、とある出来事が起きていたことがわかり、社員Aは結局復帰できず退職してしまいました。

その出来事を実行していたのは、あとになってわかるのですが、社員Bの行動によるものでした。

 

社員Bを問い詰め、実行を白状し、Bを処分しました。

 

Aは復帰できず、Bは処分という結末です。

 

 

2.改善策

 

このストーリーについて、会社が行なったことは以下のとおりです。

 

  • Aに「しっかり休養し必要な診察治療を行なうように」、そのために会社もサポートする
  • Aの体調不良を引き起こした一因である、会社側が改善すべきことの確認と改善
  • とある出来事はなぜ起きたのか、誰の仕業なのかの探索

 

これらを実行し、やがてAは体調がよくなりました。

会社の改善も進んできたため、Aは復帰への意欲を持ち始めることになったのですが、とある出来事のダメージがAにとって大きかったため、復帰までには至らず。

Aは復帰できませんでした。退職です。

 

Aの退職決定の時点では、会社が改善すべき点というのはあまり関係なくなっていて、とある出来事の方が大きな影響を持つことになっていました。

それがA個人だけではなく、周囲にも、そして会社にも。

です。

 

とある出来事を実行したのは誰か。

わかったのは、社員B。

結局Bが全て自供しましたが、なかなか前には進まない時間もありました。

 

 

3.処分、そして再発防止

 

社員Bに対し処分。

苦難の決断でした。

 

Aは復帰できず、とある出来事の影響で職場全体も雰囲気が悪くなってしまいました。

 

「Bを採用しなければよかった」

 

わたしの頭に浮かんだことです。

Bを採用しなければ、この不祥事は起きなかった。

 

Bを採用するにあたり、合計で4〜5人ほどが彼と面談しています。

その全員がBを採用する決定をしている。わたしもそのひとりです。

なので、わたしだけが「採用しなければよかった」と反省しても遅いし、どうにもならない。

 

あらためてBの採用の経緯を振り返る。

面接の評価シートも読み直す。適性検査の評価も再確認。

ですが、彼を採用する手順にも、評価そのものにも落ち度はなかった。

 

そもそも「採用しなければ・・・」というのは、後に戻れる話ではない。

そうなんですよね。

 

 

4.各機能がそれぞれ役割を果たす

 

採用基準を見直すのか

面接の回数を増やすべきなのか

面接官を変えるべきなのか、増やすべきなのか

 

採用を見直すには、いろいろな観点があるでしょう。

 

が、上掲の不祥事の根本的な解決策となりうるのか。

 

 

小さな会社、小さな部門であれば、わたしのように採用もすれば教育もする。

給与計算もしなくてはならないし、建物の営繕も。

苦情対応、近隣との関係維持、広報、役所対応・・・。

 

ひとりが、あるいは少人数がかたまって仕事をする。

不祥事対応もするし、採用もしている。

 

そうなると、不祥事の根本的な解決には“採用”しなければよかった、とあきらめたくなります。

目の前から逃げ出したくなる。

でも、そういうわけにはいかないんですよね。

 

結局は、採用〜研修・教育〜評価〜コンプライアンスなどなど、各機能がそれぞれで質の高い仕事をしていくしかない。

 

 

 

 

このストーリーは、全てを詳細に話すと、一晩の酒の肴になるほどにネタが多く、ツッコどころも様々ありそうで、面白いんです。

が、あまたがアクセスできるウェブ上で言えるのはここまでかなあ。

 

緊急事態宣言が解除され、お酒も解放されたら小出しにするかなあ。

 

パワハラは誰が解決すべきトラブルなのか、上司?人事担当?

パワハラパワーハラスメント)は誰が解決すべきなんでしょうか。

これをお読みの新入社員、若手社員のみなさん、どう思います?

わたしが経験した事例をもとに、考えてみましょう。

 

※以下、わたしの職場で実際に起きた事案をとりあげますが、特定されないよう説明をぼかしたり事実とは異なる説明をします。

 

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1.とある若手社員の雑談

 

社員A:「Xさん、言葉がきついよね。パワハラだよ。Yくん、元気無さそう」

社員B:「そうだよね。人事の責任者とかが全然対応してなさそうなんだもん。Yくん、かわいそう」

 

若手社員ふたりが雑談しているのをたまたま小耳にはさみました。

AとBは入社してからまだ3〜4年目の若手社員。

Yは新入社員、XはYのトレーナー(教育係)として仕事を基本から教えているベテラン社員です。

 

若手社員は、どうやら人事の責任者がこの事態を解決すべきと考えているようです。

その職場では、人事の責任者とはわたしのことでした。

雑談ではわたしの名前こそ出さず「人事の責任者」と表現していましたが、わたしの上司は部長であり、わたしの下はすべて一般職(管理職ではないという意味)なので、わたしを指していることは明白でした。

 

 

2.パワハラを無視していたのか

 

社員Bが言うように、人事の責任者(わたし)は何も動いていなかったか、というとそうではありませんでした。

 

Xは2〜3年ほど前に同じような事態を引き起こしていました。

 

新人の教育係をしていて、教え方・言葉の使い方が荒っぽく、周囲がビクビクするときもあるほどでした。

当時のXの上司はXを注意し、少し改善しました。

しかし、完全に治ったわけではなく、そもそも日頃から彼自身のキャラクターがそういうもの(言葉は荒いが悪い人間ではなく、周囲は慣れていた)だったこともあり、問題は収束していきました。

 

Xと彼の上司の間では改善を要求するやりとりが複数回あり、その過程の中でXは「自分はそのようなやり方ができない。上司含め注意されることのどこが悪いのかがわからない」ということから退職を申し出ることまでありました。

 

そこで初めてわたしは、Xと彼の上司がやりとりをしていたことを知ったのでした。

その後、新人Yが入社してきて、上記に至ります。

 

 

3.パワハラとは

 

ここでパワハラについて言及しておきます。

 

パワハラとは、単に荒っぽい言葉だとか態度、強い口調などが問題ではなく、

  • 仕事ではなく人格を否定する
  • 悪意をもって行なわれる
  • 繰り返し、継続的に行なわれる
  • 就業環境の悪化、雇用への不安をもたらす

といった要素が必要となります。

 

逆に言うと、

  • 仕事についての強い口調での指導
  • 継続的ではない

のであれば、パワハラとはなりません。

 

Xについても、パワハラではなく、相手の社員に対し「仕事をしっかり学んでほしい、スキルアップしてほしい」という想いから発せられたものであり、悪意をもったものではありませんでした。

 

新人や異動して間もない社員など、まだ習熟していない相手に対し仕事の指導、教育を行なうのは当たり前ですが、その過程の中で、ついカッとなって荒々しい言葉を使うということはよくあることです。

ついカッとなって”は慣れてないトレーナー、マネージャーであればありえます。

そのすべてをパワハラと言っていたらキリがない。

 

継続的、執着的に特定の社員をいじめる、労働環境を悪化させる事象をパワハラとして厳しく取り締まります。

当然、“ついカッとなって”という事象も安易に見逃すわけではなく、何回も繰り返すことがないかどうか、上司や人事部門はチェック、ウォッチしています。

 

 

4.パワハラを解決すべき順番

 

回り道が長くなりました。

上記に上げた事例(XとYの関係、その数年前のXの事案)で言いますと、Xの上司たちが問題視し、彼に指導をしていたのでした。

 

わたしが考える、パワハラ(あるいはパワハラを想像させるような事象)を解決する、望ましい順番は以下のとおりと考えます。

 

  1. パワハラの被害者(上記で言えば、Y)
  2. Xの同僚や上司
  3. ハラスメント相談窓口(多くの場合、人事労務部門)
  4. 人事労務部門責任者
  5. トップ、部門長

 

 

まずは、被害者である人物が「ちょっときつい言葉なんで、直してもらえませんか」と相手に言うことです。ただ、これは難しいことです。そういうヘルプが言えるような関係であれば、パワハラなどと周囲が心配するような事態にはならない。

 

続いて、Xの周囲や上司が「Xの指導はきつい、そのままだとパワハラになってしまう」とXに注意したり指導したりする必要です。

 

それでも改善されず、Y本人や周囲が相談窓口に相談する。これで人事労務部門が動き出し、パワハラかどうか、事情をヒアリングし、人事労務責任者、職制(上司など)も交え事態を協議し、Xに指導することになります。

 

さらに、悪質な場合は、人事労務部門・責任者が調査、ヒアリングなどを進め、賞罰委員会を開催して、部門長に答申、処分が決定するといったことにもなります。

 

 

5.人事労務責任者は最後

 

というわけで、人事労務責任者が動くのは最後です。

ただ、賞罰に及ぶほどの事案であっても、人事労務責任者・担当者が動くのは水面下。

表立って動いているのがわかるようにはしません。

 

冒頭に紹介した、若手社員の雑談(「人事の責任者は動いていない」の発言)もいたしかたないところです。

実際に人事労務部門が動いていても、それがわからないように動きますから。

 

 

補足

 

社員Xは、現場仕事からいわゆる叩き上げで育てられてきた経歴がありました。

彼自身が厳しく育てられた経験者だったのです。

当時(30年以上前の時代)はそれが当たり前だったでしょう。

だからといって彼は、自分が受けた教育をそのまま新人に施そうと思っていたわけではなく、彼なりに自然に教育をしていたつもりでした。

 

彼のような経歴を持つ社員、古い考え方や習慣に固執する上役など、今後もハラスメントに関する理解を進めていきたいものです。

 

 

 

 

中田翔の謹慎→巨人への無償トレードを人事担当者が見た感想

プロ野球選手、中田翔の暴力・無期限謹慎から電撃の巨人への無償トレードという流れ。

野球ファン、中田ファン、日本ハムファン、巨人ファンそれぞれにいろいろと感想があるでしょう。

企業の人事労務担当者であるわたしは、こんな感想を持ちました。

 

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中田翔

 

0.プロ野球球団を企業にたとえてみる

これらの動きを、民間企業にたとえて見ていきたいと思います。

無理がある話だとは思いますが、面白く見えてきます。

 

 

1.暴力:無期限出場停止は無期限出勤停止

暴力を起こしたことについて、日本ハムは無期限出場停止、謹慎という処分を言い渡しました。

これは、民間企業にあてはめると、出勤停止(無期限)ということになるでしょう。

 

普通の民間企業では、処分は甘い順番から以下のようになっているのが普通ではないでしょうか。

 

けん責(戒告)<減給<出勤停止<諭旨解雇<懲戒解雇

 

けん責は、始末書を書き、将来を戒めます。もうやりません、と書面で約束させるものです。

表には出ることはないし、給与も減るわけでもないし、ダメージはほとんど無いと言えると思います。

ただし、けん責を何回やっても悔い改めない(反省しない、何度もルール違反などを繰り返す)場合は、懲戒解雇になりえます。

 

減給は、その言葉どおり給与を減らします。

労働基準法に上限が決められてます。

ニュースで「そんだけしか減給しないの?それは無意味なんじゃ?」

と思われる方も少なくないと思います。法律で減らす限度が決められています。

それは、1日分の給与の半額まで、月額だったら10分の1まで、です。

1日の給与が1万円、月額30万円だったとすると、1日あたりの減額は5,000円まで。1ヵ月分減らすという処分の場合、3万円を減らすことしかできないわけです。

社長などが「3ヵ月分の報酬返上」などというニュースもあります。社長などの役員は労働基準法に守られる対象外のため、減らす範囲は大きいのです。

 

出勤停止は、出勤をさせない、出勤するなという処分です。

法で規定される上限はないですが、概ね数日間というのが一般的だと思います。

期間の長短は罪の重さ、戒めるべき度合いによります。

 

諭旨解雇は、本人の意志で退職させるものです。

本人と会社が話し合い、一定の期間を猶予することも場合にはありますが、退職願を書き退職です。

自己都合ではあっても、懲戒解雇とは異なり、普通の退職です。

そのため、退職金が支払われる場合があります。

 

懲戒解雇は、有無を言わさず解雇です。

退職金も支払われません。

最も重い処分です。

 

 

中田翔の場合、これらの処分の中にぴったりあてはまるものはありません。

強いていえば出勤停止でしょうが、期間が無期限の出勤停止というのは民間企業にはないため、微妙です。

出勤停止と諭旨解雇の間くらいでしょうかね。

 

 

2.無償トレード:自己都合退職から転職

中田翔は、日本ハムから巨人へ無償でトレードとなったようです。

企業では無償トレードは無いですね。

 

ヘッドハント等で企業から企業へ移り渡ることはあるけど、それぞれの企業がわかりあった上で、というのはありません。

強いていえば、師弟制度的な業界ではありえるでしょうか。

 

こいつはある程度できるようになったから、師匠、さらに鍛えてください

よっしゃ、預かろう

 

みたいな世界があるのかどうかわかりませんが。

今回のトレードは、野球界ならではという印象です。

 

転職はありえるとして、処分を受けたような人物を他の企業が採用するというのはめったに無いこと。

「前の会社で懲戒処分を受けたので転職活動を余儀なくされて、御社を応募します」

なんて正直なことを面接で言う応募者なんていないでしょう。

 

ありうるとすれば、処分を受けた(あるいは処分を受けることとなった)社員が自ら退職を申し出て退職、転職するという形でしょうか。

 

 

3.更生を託す

栗山「彼を鍛え直してください」

原「わかった、育てる」

 

どんなやりとりがあったかはわかりませんが、栗山監督が頼みこみ、引き受けたと言われている原監督。

 

トレードが発表された時点で、日ハムは中田への無期限謹慎処分を解除したことになるそうです。

で、巨人は日ハムの処分を継続しないで、中田を代打出場させました(8月21日)。

大丈夫でしょうか、こんなんで。

 

news.yahoo.co.jp

 

 

中田翔の謹慎という処分、トレードで解除されたという納得されたものだとしても、そんなんでいいんでしょうか。

その処分には、野球という技術ではなく、人物として未熟な部分を鍛える・作り直す、という目的があっただろうと思います。

 

野球機構は、中田を更生させるべきだった。処分は単に不利益を与えるだけではなく、更生させるのも目的だから、今回のトレード、というか野球の世界は甘いと言わざるを得ません。

 

 

企業においても、解雇以外の処分は「将来を戒める」という意味合いが含まれます。

将来、そんなことをもう起こさないように、ということです。

減給や出勤停止とする処分は、単にいじめるとか人件費を削減するということではなく、「あなたが起こしたこのルール違反、不祥事はとても大変なことなのです」ということをわからせる意味合いが含まれます。

 

 

ガンちゃん、よく言った!

news.yahoo.co.jp

 

 

 

 

 

 

わたしの経験でも、

「出勤停止?日、反省があれば情状酌量けん責

という処分を下そうということになった事案がありましたが、ヒアリング(警察でいうところの事情聴取)を進める中で、悪いことをしでかしたという意識・感覚が全く見られない、ということから処分をより厳しく(出勤停止の日数を増やす)しました。そうしないとことの重大さをわからないだろう、ということです。

結局、その社員は自己都合退職を選びました。再就職は彼にとっては非常に厳しい、人間を作り直さないと、生活さえも立て直せなくなるでしょう。

 

 

4.“紳士の”巨人で更生できるか

巨人ファン、原監督ファンなんでしょうか。

「原監督なら、大丈夫」

「原監督しか、いない」

という声を聞きました、今回の中田翔のトレード。

 

さて、どうでしょうか。

 

巨人軍は紳士たれ、とは誰かの言葉らしいのですが、巨人のどこが紳士やねん?と思います。

昔から注目を集める球団ですから話題が多い、というのはあるかもしれませんけど、巨人の選手や監督には問題が多いですよね。

そもそも原さんも裏世界とのつながりが噂されたり、1億円の話があったり。

www.nikkansports.com

 

 

 

 

「勝つためには手段を選ばず、金を使い、若手をスポイル」

 

ネットで見かけた今回のトレードに対する評価。

そんな巨人軍には、中田はピッタリの人材だったといえます。

 

巨人はますますヒールに向かっていきます。

 

 

 

中田翔、巨人はもちろんですが、選手を教育できなかった栗山監督も、このままではダメです。

わたしが球団経営者なら、これらのみなさんにダメ出しします。

 

 

 

 

復帰を申し出てきた、自己都合退職した社員の気持ち

タイトルのとおりです。

自己都合で退職した元社員が、復帰を申し出てきました。

 

 

 

 

1.自己都合退職の事情

 

その元社員には達成したい野望があり、そのためには当社の処遇は足りないようでした。

 

職場の環境に問題は感じていなかったようでしたが、その“野望”のために、彼自身もいろいろ考えた末の退職希望だったようです。

 

 

2.復帰できないか、と申し出てきた事情

 

転職が決まった職場での奮起をわたしも個人的には希望していました。

 

自分の会社の将来有望と感じられた彼を失うのは残念でしたが、社会人としての先輩としては彼の決意や野望を期待していました。

が、結果的には、どうやら彼が期待していた再起動の転職先が、期待した場所ではなかったようです。

 

彼の言い分としては、突然、処遇が変わった(事前に聞いていた話が、途中で変わった)のだそうです。

詳しく聞いたわけではないのですが、労働時間や仕事の内容や分量が増えたらしいです。

 

 

3.コロナの影響?それとも・・・?

 

彼にふりかかってきたこの事態は、コロナのせいなのか、転職先の企業のコンプライアンスレベルの低レベルさなのか。

 

本音としては、彼の存在は脇においておいて、その企業に詳しい話を聞いてみたい。

 

よくある、「入社したら話が違った」話。

その詳細がどんななのか。

 

所定労働時間は7時間と聞いていたのに、実際は8時間だった

残業は平均20時間と言われていたのに、入社したら30時間だった

クレーマーはいないという話だったのに、おかしな要求をする客が多くて対応できなかった

 

彼の新天地での仕事は知らないです。

「話が違う」話も詳しくは聞きません。

が、

話が違う

にはいろいろなレベル、深刻度があるように想像します。

 

 

考え、志向の甘さで道を間違えてしまった、とは思いたくない彼の将来を、心配はしています。

 

 

 

※定期発信:内田クレペリン精神検査受験者、攻略本などは不要です

 

 

 

 

コロナ担当大臣が経済再生担当大臣でいいのか:文句を言わず,まんじゅうを2つに分ける話

まんじゅうを2つに分ける、というなぞなぞ、聞いたことありますか。

 

子どもがふたり、まんじゅうは1つだけ。

ふたりの子どもが文句を言わずまんじゅうを2つに分けて食べる。

親のあなたは、どうしますか?

 

そんな問題だったと思います。

 

 

 

1.まんじゅうの答え

 

わたしが聞いた答えは、

 

2つの役割を作り、どちらの役割をとるか希望を聞き役割分担させる。

ひとりにはまんじゅうを2つに分ける役割(権利)。

もうひとりには、分けられたまんじゅうを選べる役割(権利)。

 

ひとりがまんじゅうを2つに分け、もうひとりが選べることにすると、分ける方も真剣にきれいに2つに分けようとする。

そういうことで無事解決、というわけです。

 

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このなぞなぞの前提は、

ふたりとも、まんじゅうをより多く食べたい。だから、わざと大きく分けて大きい方を食べたい欲望を持っている。

ということです。

 

現実的に言えば、「正確にまんじゅうを2つに分けることはできない」と子どもたちが分かっているなら、分けるほうじゃなくて分けられたほうを食べる権利を選ぼうとすることはあるとは思います。

子どもの年齢が高ければ特に。

 

ま、とにかく、このなぞなぞで言いたかったのは、役割を分担する、ということです。

 

 

2.企業での役割分担

 

企業でも役割を分けることはします。

しかも、ガバナンス、内部統制が働くように。

 

たとえば、取締役と執行役員

取締役は会社の方針を決定し、執行役員はそれに従い業務を執行する。

 

物品や工事等の発注(購買、調達)と、検収・支払いは必ず担当者、部署を分ける。

両方を同じ社員、同じ部署が担当すると、不正・癒着が生まれますので。

 

人材育成と人事・考課も分けます。

 

他にもたくさんあります。

 

現実的には、企業の規模や業種、経営状況などにより同じ部署が行なっている場合はあると思います。

 

 

3.コロナ担当と経済再生担当

 

が、政治・行政となると、安易になってはいけないと思います。

経済再生担当大臣がコロナ担当大臣(新型コロナウイルス感染症対策担当大臣)を務めてもいいのでしょうか。

言い方を変えれば、経済再生担当大臣にコロナ担当大臣を任命してもいいのでしょうか。

 

よくないと思います。

 

 

コロナウイルスを封じ込める、流行させないようにするためには、経済の再生を犠牲にしなければならない。そういう本質的な違いがあります。

もちろん、全て我慢しなければならない、とは思いません。

経済活動の最低限の維持はしないといけないとは思います。

が、本質的な意味合いとしては違うはず。

 

もともと厚生労働大臣には、公衆衛生、医療、国民の福祉などの役割があるんですから、厚生労働大臣が担当すればよかったはず。

 

 

ま、少なくとも菅内閣、あるいは現在の自民党、与党が適正な役割分担のもとに仕事をしたとしても、問題のない政治・経済となるかどうかはわかりませんが。

 

 

【追記】2021/07/10

ほら、言わんこっちゃない。

経済再生とコロナ、本質的に相容れない。

 

 

 

 

【追記】2021/07/14

迷走続ける菅政権。

酒販売を規制しようとして反発されたら「酒の販売事業者への支援金を拡充」と。

どこまで臆病なのか無能なのか。

とっととお辞めになったらどうか。

もちろん、トカゲの尻尾切りだけではなく、西村大臣の上司も。

 

bunshun.jp

 

 

 

 

 

 

傷病手当金に注意:人事・労務担当者が気をつけるべきこと

この記事は、傷病手当金という制度に関して、採用担当者が気をつけるべきことという角度から書く記事です。

傷病手当金という制度の性格上、福利厚生、社会保険の担当の方にももちろん関係はするので、読んで無駄にはならないとは思います。

 

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1.傷病手当金について

 

まず、傷病手当金とは何かを書いておきます。

 

傷病手当金とは、私傷病により仕事を休む場合で、給与が支払われない分、その給与の一部(おおむね3分の2)を受給できるというものです。

健康保険組合が支給します。

 

私傷病とは、プライベートの病気やケガのこと。

仕事中の災害・病気や通勤中のケガは、それぞれ労働災害、通勤災害として労災保険法から支給されますので、対象外です。

 

仕事にまつわる病気やケガは労災保険が救ってくれますので、それによって救われないものについて健康保険が面倒見てくれる、というものです。

 

 

(1)支給額

先に書いたとおり、支給額は給与の3分の2と考えてください(厳密には少々ややこしい計算になりますが)。

 

(2)支給期間

支給の対象となる期間は、仕事を休み始めてから4日経った日の分からです。

5月31日(月)から休み始めたとしたら、6月3日(木)の日からが支給対象となります。

もちろん、休んだ分が支給対象となりますので、仕事に復帰して給与が支給されるようになったら、傷病手当金は停止します。

 

ずっと休んだらずっともらえるか、というとそうはいきません。

最長で1.5年です。

 

 

2.何が問題か、わたしの失敗談

 

傷病手当金について何が問題か、を理解していただくのに、わたしの失敗談を聞いていただくのが一番と思いますので、恥を忍んでご紹介します。

 

 

(1)不支給決定

社員Aを中途採用

入社から2ヵ月ほど経過したところで、体調不良に陥り「もう出社できません」と申し出てきました。

その原因のひとつが会社側の対応の不備にあったこともあり、その不備を改善することを約束して、彼には退職を待ってもらうことにしました。

 

入社したばかりで年次有給休暇はありませんので、病気欠勤。

会社は傷病手当金の受給をすすめ、手続きを行ないました。

医療機関の診断は「●●症」。

 

健康保険組合に申請しても支給までには時間がかかります。

健保はレセプトや医療機関への問い合わせも行なった上で決定しますので。

そこで当社は、傷病手当金の一時立て替えを行なっています。

彼にもそれを適用することとなりました。

 

約3ヵ月後、健保が支給の可否を確認する作業を開始。

医療機関、社員A本人、過去に在職した企業の健保等にも問い合わせた結果、不支給と決定しました。

 

社員Aに立て替えて支給していた傷病手当金は返還してもらう必要があります。

復帰を目指して彼もその気になっていましたが、当社の給与水準では返還が難しいということで他社に転職することとなり、当社は退職となりました。

 

(2)不支給の理由

なぜ不支給となったか。

 

彼は当社に入社する前の会社(の健保)で、すでに傷病手当金を受給していたのでした。

●●症で、です。

傷病手当金の受給期間は最大1年6ヵ月というのは上掲したとおりですが、その最長期間を受給、その後もしばらくは治癒はせず、治癒後に復帰。

復帰してから数ヵ月程度勤務したようですが、そこで退職していました。

 

復帰してからしばらく経てば、その後再度傷病手当金を受給できるケースもあるようです。

が、しかし、社員Aにはそれが適用されませんでした。

復帰が数ヵ月だったからです。

 

 

 

3.反省すべきこと

 

ツッコミどころ満載のエピソードですが、反省も含めひとつひとつ書いていきます。

 

(1)採用にあたって

採用試験、受験者側からすると転職活動ということになりますが。

受験者は、採用担当者や面接官に対し、「自分は採用されるに値する応募者」ということをアピールします。当然です。

なので、自分の傷病歴は隠そうとするでしょう。

 

採用試験において、採用したくない要素を持つ病気をしていたかどうか、採用担当者は可能な限り見極めたいところです。

 

社員Aの転職のきっかけとして、面接時に話していたのは彼の家族の事情によるものでした。

が、傷病手当金不支給の件でわかったのは、彼自身が病気していたという事実でした。

 

これがわかっていれば、傷病手当金立替の返金というトラブルの発生を未然に防ぎ、病気からの回復もできたかもしれません。

そもそも採用という判断をしなかったかもしれませんが。

 

最悪、採用の際に虚偽を働いたことで就業規則違反→解雇となる事例でもあります。

今回の場合、それも適用していい事例でした。

 

(2)傷病手当金申請

間違って採用したとしても。あるいは問題なく採用できた社員であったとしても。

 

傷病手当金の申請にあたっては、申請する社員に「過去に受給したことはなかったか」「病欠から復帰したのはどれくらいの期間だったのか」等をしっかり確認する必要があります。

 

今回、社員Aは隠そうとしました。

なんせ、採用試験の際に隠したのですから、嘘がバレることになることを恐れたわけです。

 

 

4.結果

 

当社の対応として、傷病手当金の会社としての立替は、原則行なわないこととしました。

また、採用試験としてもより慎重に判断することとしました。