ブログが始まってからまだ3記事目だというのに、「派遣」という各論を扱ってしまいますがご勘弁ください。
というのも、居酒屋で飲んでたらBGMでMr.Childrenの「しるし」という歌が流れてきて、当時を思い出したもので。
1.主人公の派遣スタッフ
派遣についてはいろいろな呼称があります。
「派遣社員」「派遣従業員」「派遣スタッフ」・・・
ここでは、派遣スタッフとします。
その派遣スタッフはMr.Childrenのファンでした。わたしもファンでした。
「しるし」が発売されたとき(2006年です)、わたしは派遣の契約管理をしていました。彼女が仕事している職場とは距離が離れていたので、時々会うくらい。
「ミスチルのしるし、出ましたね」
そんな会話で盛り上がったのでした。
2.トラブルが発生してしまった
ある日、本来であれば正社員が対応すべきトラブルが発生。
そのとき、その職場には彼女しかいなかった。
そのトラブルにどう対処すべきか、彼女はわかりません。が、それでも彼女なりに対処しました。
日が変わり、彼女に対して指揮命令者・派遣先責任者である社員が、彼女に対し対応のお礼を言うとともに、今後同じような事案が発生したら連絡の取れる正社員に連絡をし、対応を任せるように説明をしました。
この責任者からの話を聞いて、派遣スタッフは「自分でやってはいけないことをしてしまった」「よくない対応だった」と、少々勘違いしてしまいました。
3.彼女に対する評価
前項のトラブル対処とは別に、派遣先責任者の彼女に対する評価は高くありませんでした。
サポート、教育、指導など繰り返すもミスが続いたり、期待するほどの習熟がみられない。派遣元にも「なかなか期待どおりに習熟してくれないので、フォローしている」という話はしていました。
が、いよいよ改善(スタッフの交代)を伝える時期に至ったか、という話を水面下でしていたところでした。
そんなところにあって前項のトラブル発生。
彼女自身も、(トラブル対処は別にして)自分が本来果たすべき業務のレベルに達していないということを自覚していたのでしょう。
4.不可解な事象
トラブル発生から数日後だったか、わたし宛に彼女からメール。
「いけないことをしてしまったんですよね」
「交代しなければいけない、って話を聞きました」
彼女には「本来正社員が対応すべき困ったトラブルに対処してくれて、会社は感謝してますよ」「交代なんて話は何もないですよ」と返事しました。
この返事はうそでもごまかしでもなく、真摯に応えました。実際、派遣先責任者は派遣元に対してまだ何も言ってませんでした。言うとしたら、まず最初にわたしに連絡をし、わたしから派遣元に伝えるプロセスになっていました。
彼女が交代しなければならない、と思ったのは、自分自身の自覚か、派遣元営業担当者が「いつか交代させる必要がある」と考えていてそれを彼女にポロッと言ってしまったのかもしれない。
彼女がうちの会社を辞めたいと思っていて、ここぞとばかり辞めるという意思を伝えるかわりにこのような発言をしたのか。
5.派遣という形態
派遣という形態は、単純ではありません。
雇用関係と、職場・指揮命令する関係が違います。
言い方を間違えたり、情報がちゃんと管理されていないと、予想しないトラブル、派遣スタッフ自身、派遣先の責任者等々が無駄にいやな思いをしてしまいます。
今回の真相はわかりませんが、派遣スタッフ・派遣先責任者(指揮命令者)である管理職・派遣先窓口責任者(わたし)の情報管理やコミュニケーションは、誤った形とならないようしっかり行う必要があります。
Mr.Children「しるし」にはこんな歌詞があります。
「最初からこうなることが 決まってたみたいに」
派遣スタッフは、この歌詞に感じることがあったのでしょうか。