人事・労務担当者がふるえて喜ぶ仕事の瞬間:採用
人事・労務担当者の愚痴の記事です。
人事、労務、総務の仕事は、ちゃんとできて当たり前。
ほめられる、評価されることはまずありません。
逆に、うまくいかなかったときにはこっぴどく叱られる。
たとえば、異動や転勤は、多くのサラリーパーソンにとっては嫌なこと。
「いい転勤だ」となる場合もないこともないだろうけど、イヤな転勤・異動があったら、そのマイナスな印象が強く残り「自分は転勤させられた」と被害者意識になる。そして人事部をうらんだりする。
人事評価、考課。これも、まず喜ばれることはない。
どんな会社も、どんな組織も、まず間違いなくバランスよく評価をするはず。
つまり、良い評価と悪い評価と標準と。
だから、良い評価をしてもらった部下、良い評価を与えた上司は喜ぶはずだが、良い評価をした分、悪い評価をしなければならない部下もいる。かわいい部下に良い評価を与えたい上司も、人事担当者の調整で評価を下げなければならない場面に出くわす。
悪い評価の方が記憶が強く残る。
だからやっぱり、人事担当者は嫌われる。
不祥事があったら、就業規則に則って処罰する。
これも憎まれ役。
不祥事を起こした人物はもちろん処罰を受ける立場であり文句は言えないのだが、周囲は、不祥事はそっちのけで人事担当者を嫌う。
人事担当者は冷酷
あるいは、
もっと厳しい罰で処する必要がある、人事担当者は甘い
個人ごとで感じる印象は異なるので、どちらの側からも文句は出る。
そんなこんなで、人事労務担当者は嫌われ者。
つらい立場なのである。
採用面接
そんな人事・労務担当者でも、担当者だからこその喜びを感じることができる仕事があります。
それは、採用。
新卒にしても、中途採用(経験者採用)にしても、会社に新しいメンバーを迎えるための面接は喜びにあふれる。
もちろん、不合格にしなければならない応募者もいる。それはつらい。
が、素晴らしい応募者に出会ったときの面接ったら、楽しくてウキウキして、小躍りしてしまう。
他の誰よりも早く受けることができるあの喜びだけは、何物にも代えがたい。
つい最近、そんな面接がありました。
面接官のひとりは、
彼ら彼女らが、中堅社員たちの仕事を奪ってしまうかもしれない(いい意味で)
とまで言うほどに、優秀で好感が持てる応募者たちでした。
面接官ではなくコントローラー役(応募者の誘導、待機時の雑談など)のわたしでさえ、こんな優秀な人材を来春迎えることができるのがワクワクするほどでした。
性善説か性悪説か
間違いなく、性善説だ。
「この応募者は将来きっと成長する人材だ」
「ミスを出してしまったけど、彼はそれを反省材料にし、再発防止策を立て、むしろ仕事の質が上がるはずだ」
「不祥事を起こし厳罰としたが、心を入れ替え、新たな場できっとまっとうな人生を歩んでくれるはずだ」
性善説は人事労務担当者だけではない。
世のリーダー全員がそうであるべきだ。
成長を期待するからこそ、厳しく叱る。
ハラスメントになるのは、部下の成長を期待していない、あるいは部下の成長なんてどうでもよくて自己中心なリーダーだ。
前回の記事で書いたとおり。
面接も、そのような考え方でのぞみたい。
とはいえ、不合格にしなければならないときもある、もちろん。
それでも、
うちの会社では不合格にしたけど、他の企業・組織ではフィットするはず。がんばれ」
と送り出したい。
まとめ
人事、労務の仕事は、ただそれだけでつらい。
でも、それらを凌駕して余りある喜び、それが採用です。
愚痴を書き始め、最後は自分を納得させる結びにしました。