新米管理職が書き綴る人事労務の仕事の毎日

管理職・マネージャーになりたて、あるいはこれから管理職を目指そうという方に向けて、現役管理職のわたしが経験談を中心に参考になる話をします。

転職者の採用試験はどのように行われるか、ハローワークの場合

前回の記事

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がバズりました。はてブはてなブックマーク)が21も付いちゃって。

 

このブログのテーマにはあまりフィットしない話題だったかもしれません。が、このブログらしさという点で言えば転職時の面接に触れましたので、転職の採用について書きます。

転職者の採用を企業はどう行うのか、合否を決めるのはどういうポイントか・・・。

転職を考えている人、まさに今転職のための求職活動をしている方、参考になると思います。

 

 

 

 

1.転職者の採用

 

採用する側(企業の採用担当者側)からみますと、転職には主に3つのルートで行われます。

 

  1. ハローワークの求人票
  2. 転職エージェントに登録された求職者を求める
  3. 派遣会社に登録された候補者を紹介予定派遣で就労してもらう

 

このうち 1.転職エージェントは、リクルートエージェントといったエージェント会社が登録された求職者を面接、評価し、どのような企業に合うのかをマッチングさせながら転職を進めます。エージェントのスクリーニング(選別、評価)が行われますので、転職者を選別、評価する手間が企業側にはあまりかかりません。

 

また 2.紹介予定派遣の場合、将来直接雇用することを前提に派遣契約の形で就労してもらう形。派遣として働いてもらっている間(たとえば1カ月とか3カ月とか)に企業側が評価できますので、これも時間をかけて評価できます。

 

この記事では、以上の2つのパターンのご説明は省略し、 3.ハローワークからの求職者のパターンをご説明します。これが最も企業側の選別、評価の負荷がかかるものであり、転職者の参考になると思うからです。

参考…転職エージェント、紹介予定派遣は企業にとっては有料になります。選別、評価の手間がかからない分、お金はかかります。

 

 

2.ハローワークの求人票

 

ハローワークに企業が求人票を出します。それを求職者(職を探している人)が検索して、自分が応募したい企業を見つけます。

企業、求職者いずれにとっても無料です。そのため、最も行なわれやすい方法です。

 

求職者のハードルは低く(多種多様な人たちが応募するという意味合いです)、企業側の見極めが必要です。

 

たいていは、応募にあたっては履歴書を提出する必要があります。職務経歴書を一緒に提出させることもあります。(職務経歴書とは、これまでどんな仕事をしてきたか、どんな企業や団体に勤務してきたか、どんなスキルがあるか等を列記したものです。)

 

企業側は書類選考をすることができます。が、その場合は、ハローワークに求人票を出す段階で書類選考をする旨と、どういう基準で選考するかをハローワーク側に伝えなければなりません。

この基準が難しいんですよね。企業側はある程度選考をしたい(郵送されてきた応募書類だけで選別したい)のですが、どんな基準で選考するか、というのをハローワークに納得してもらわないといけない。

 

男女雇用機会均等法や年齢など、成約がある(企業側は原則、男女や年齢の特定はできない。たとえば、女性の20代限定など)のはもちろんですが、「片道2時間はかかる」ほどの遠方から応募があったら選考してもいいですよね、と聞いたら、ハローワークの担当職員は「その基準ではNG」なのだそうです。

学歴も、その業務に必然性がなければ設定することはできない。

 

つまりは、書類選考なんて現実無理なのです。(多数の応募者数をかかえる企業であれば選考はやっていると思いますが。)

というわけで、郵送されてきた応募書類はすべて試験をやる。で、試験・面接と当日の書類だけで判断するのです。

 

 

3.適性検査

 

適性検査を導入する企業は少なくないと思います。

V-CATという適性検査については、以前記事にしていますので、参考にしてください。他の適性検査については、ごめんなさい、わかりません。

 

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4.応募書類および面接

 

さあ、面接です。

わたしが面接官だとしたら、チェックするポイントは以下のとおりです。

 

(1)過去の入社・退社履歴

(2)過去の職歴でどのようなスキルや経験をしてきているか

(3)転職活動の中で、なぜ当社を志望したのか

 

入退社の履歴が多すぎるのは怪しい。耐えることができるのか、飽き性じゃないのか、うちの会社でしっかり、続けて仕事をしてくれるのか不安。

多すぎるのは問題ですが、リーズナブルな(納得できる)理由なら理解することもあります。

 

過去の事例では、「ハッドハントされた」、「親が体調を崩し、介護をしなければならず、やむなく仕事をやめ出身地に戻らざるを得なかった」、「超ブラック企業で、9時から日付が変わるころまで毎日。休みもほとんどなかった。このままでは体を壊し、家族も養えない危険を感じ、やめた」でしたら、まあ納得できるかな。

 

「毎日同じ経路を出勤・退勤し、飽きた」「フリーランスに憧れ、企業勤務がバカらしく思えた」「ブロガーになろうと、有名プロブロガーのサロンにはいって勉強したが、期待していたものと違い、やめた」はNGですね。


以前、こんな事例がありました。

大卒後、とある民間企業に入社。2年後その企業を退職し、数年間ブランクがあり、その後当社を受験。

 

面接官「この数年間、何をしていたんですか?」
応募者「自分が甘かったんです。親に甘えていました。」

 

??? わかりません。もしかしたら、数年間プロブロガーを目指してたのかな。

んー、その応募者は違ったかもしれませんけど、入社した企業を数日で辞め、プロブロガーを目指しサロンにはいり、目的をかなえられず、お金を使い果たした人たちが転職で面接に来たら、こんな調子でしょうか。

 

もちろん、面接は合格しませんでしょう。わたしなら不合格です。

 

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どんなスキルを持っているのか、努力した経験はあるのか。それがなければ、自分の会社で一緒に仕事しようという気を持てません。

失敗しててもいい、壁にぶつかって、難題にめぐりあって、自分なりに工夫・努力して心身を鍛えた経験がなければ、採用には値しません。

 

 

なぜ当社を志望したのか、たまたま求人票を見つけて、適当に応募したのではないのか。だとしたら、うちの会社でもすぐに辞めてしまうかもしれない。

志望理由が納得できなければ、採用する気になれません。

 

 

さてさて。

プロブロガーのみなさん、インフルエンサーのみなさん、サロン主催者のみなさん。「履歴書なんてオワコン」とか言うんでしょうか。企業経験(企業じゃなくても、公務員とかでも同じですが)なくても生きていけそうですか。

 

 

ブロガーかサラリーパーソン(サラリーマン)か、迷ってもいい。

自分の市場価値がどんなものか、試してみてはどうですか ↓ 無料です。

 

 

 

7.最後に

 

前回の記事が、わたしにとっては超のつくバズだったので、次の記事はしっかり書かないといかんなあとプレッシャーを感じてましたが、しょせんはサラリーパーソンブロガー。できることは限られている。自分のペースを乱さず、やっていきます。

 

立って半畳、寝て一畳