新米管理職が書き綴る人事労務の仕事の毎日

管理職・マネージャーになりたて、あるいはこれから管理職を目指そうという方に向けて、現役管理職のわたしが経験談を中心に参考になる話をします。

北新地の火事に関して個人的な話を:リワークプログラム

大阪、北新地での火事、大変な事故が起きてしまいました。

 

www.nikkansports.com

 

事故なのか、事件なのか。

放火なのか、殺人なのか。

今の時点(12月18日7時)では何もわかりませんが、個人的な話をします。

 

わたしはこの火事・事故について、被害者でもなければ被害者の関係者ではありません。加害者(と言われている人物)とも無関係です。

 

 

1.尊敬するわたしの師匠、臨床心理士

 

わたしの尊敬する人物のひとり、臨床心理士

(このブログでも他の記事で触れています)

 

彼の仕事でリワークもやっています。

企業に勤めていた人がメンタルヘルスで病気をした。会社を休んだ。

治療をして仕事に復帰できるようになった。

復帰にあたって、必要に応じてリワークプログラムを実施します。

 

厚生労働省の資料

https://www.mhlw.go.jp/new-info/kobetu/roudou/gyousei/anzen/dl/101004-1.pdf

 

彼の開業は東京なので、今回の火事が起きたクリニックではないはずです。

しかしながら、この火事が報じられた際、「家事の当時はリワークプログラムが行なわれていた」とのことでした。

 

ビクッとしました。

 

 

2.心療内科でのとある通院

 

わたしはうつ、自律神経失調症、身体表現性障害との診断で心療内科、精神科に通院しています。

とある心療内科に通っていたときの話です。

(大阪ではありません)

 

待合室から診察室の医者と患者の会話はうっすらと聞こえます。

わたしの前に診察を受けていた患者。

最初は穏やかに話をしていたのですが、そのうち声が大きくなっていきました。

最後には、怒声というほどのレベルまで。

 

会話の内容まで詳しくは聞こえませんでしたが、

 

●●してんじゃねえよ!

なんでオレばっかり△△・・・

 

といった叫び声でした。

その患者は自分がしゃべりたいことをしゃべった後、ドアを乱暴に開け帰っていきました。

 

メンタル不全を起こした場合の様々なパターンについて、仕事としてある程度は学んでいたこともあって、こういうことはありうるだろう、とわかってはいたつもりでした。

が、驚きがあったのは否めません。

 

その患者の直後の診察がわたしで、医者からは

 

先ほどは申し訳なかったですね。

あんなに激昂する人ではないんですけどね。

 

 

と説明がありました。落ち着いておられました。

 

 

北新地の火事のニュースの第2報で、放火の可能性が報じられました。

精神的に乱れている状態にあった人物が、こういったことをする、という可能性も十分感じられるなあ、とわたし自分の経験から思ったのです。

 

被害者がどんな人たちなのか。

加害者と言われている人物は危険な状態にあるとのこと。

医者に連絡が取れていないとも言われています。

 

 

 

犯人が誰かなどわかりませんし、勝手に推測するのはよくありません。

ただ、恐ろしい火事のニュースをきいて、以上の個人的な事情をお伝えしたかった次第です。

 

 

【追記】2021/12/19

北新地がどうだったか、は知りません。

わたしの経験からも、リワークプログラムという仰々しいネーミングで語るほどの経験はなく、病欠から復帰する従業員のサポート、フォローくらいしかなく、精神科医産業医、労働行政といっしょになって職場復帰に対応するというレベルのことは経験ありません。

 

ただ、上掲した、わたしの尊敬する臨床心理士から聞くエピソード(もちろん、個人情報はなく、匿名での話です。わたしの労務のしごと上の参考という程度での情報提供です)や彼に関する著書などから知る範囲では、壮絶なレベルの患者もいるということは知っています。リストカットを何度も経験している患者をサポートする、といった臨床心理士心療内科医、精神科医、それらをサポートするスタッフの方々の仕事には、ほんと頭が下がります。

 

2021/12/19未明に死亡が確認された歌手についても、相当思いつめた事情があったのかもしれません。

しかし、助けを求める行動まで頭が働かなかったのでしょうか。周囲はそれに気づかなかったのでしょうか。

メンタルヘルスは「4つのケア」です。

 

  • 自分自身によるケア
  • 職制によるケア
  • 労務・健康管理部門によるケア
  • 外部機能(医療機関等)によるケア

 

自分自身が自分に注意をはかり、周囲もウォッチする。

言うは易く行うは難し、ですけど。