2022年の春も、わたしの所属する部門から昇格試験(世間で言うところの管理職試験)を受験した社員がいました。
振り返ってみたい、と思います。
1.戦績
あまり具体的な話をして身バレするのは嫌なので、ぼかした言い方をしますと。
N人が受験し、N/2人くらいが受かりそうだな、と予想していたところ、(N/2)+1人が合格した、という結果でした。
つまりは、予想していたより多くの人数の合格を得られた、という結果でした。
2.今年の結果を振り返って見えてきたもの
今年の受験者全員に「面接でどんな質問が出て、どんな答えをしたか」を、面接直後にヒアリングしました。
質問内容は、受験者全員に共通していたもの(以前の記事に書いたのとほぼ同じだったようです)、受験者それぞれで異なっているもの、様々でした。
受験者にあわせて質問を変えてきた面接官たち、なかなかやるじゃん。
そのヒアリング結果で、ほぼ合否がわかった感じでした。
合格してそうな受験者(そして結果そうだった)たちに共通していたのは、広さと深さです。
深さ
ひとつの分野やジャンルをきわめていく中で見えてくる本質的な課題、アイデア、問題意識。
そういったものをしっかりとらえていました。
ふだんはそんな様子を見せない社員たちでしたが、
「しっかり考えてんじゃん!」
と思わせるものでした。
「だったら普段から、その問題意識を行動に移してくれよ」と言いたくなるのも本音ですが、なかなかどうして。
広さ
平時は自分の部署の仕事、そことつながっている部署との関係にエネルギーを使っている彼ら彼女らにも、より広い範囲に関心、問題意識を感じており、それが単に文句というレベルから、部門全体あるいは会社全体、業界全体の先を見据えたものをもっていました。
3.昇格試験の面接の本質
昇格試験、特に面接における本質の一面は、
経営層が、会社の課題を果敢に攻め、部下を率いてチャレンジしていく仲間を探しに来る場
だと、わたしは思っています。
そういう意味で、今年の合格者は、経営層が
「こいつらだったら、我々経営層と一緒になって向かっていけるだろう」
と感じさせた、ということだったのでしょう。
個人的にうれしかったのは、合格者・不合格者ともに、面接を終えたあとの眼力(めぢから)が変わったということです。
もちろん、受験するからには合格がありがたいのですが、不合格であっても意識が変わるだけで大きな収穫です。
彼ら彼女らのこれからに、期待です。