新米管理職が書き綴る人事労務の仕事の毎日

管理職・マネージャーになりたて、あるいはこれから管理職を目指そうという方に向けて、現役管理職のわたしが経験談を中心に参考になる話をします。

模擬面接はぜひ実施を! なぜならそれは昇格試験のためのカンフル剤だから

管理職昇格における面接。

以前も記事「管理職昇格の面接に向けての準備」を書かせていただきました。

そこには模擬面接のこと、書いてませんでした。

 

大学、短大、高校など、学校を卒業して就職する際の、いわゆる新卒の採用面接では模擬面接はやってると思います。

学校がやる場合、予備校的なところがやったり、本も出てたり。

 

学卒の場合は、模擬面接の“やりすぎ”は良くない、と個人的には考えますが、企業における昇格のための面接では、模擬面接はあまりやられていないのではないか、意外と盲点ではないか、と思っています。

 

それをご紹介しようと思います。

ぜひ、やってもらいましょう。

 

 

0.前提

 

まず、この記事をわかりやすく書くため、設定をします。

 

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受験しようとしているあなたは、とある企業の大阪支社の営業部にいるとします。

そして、本社で行なわれる昇格試験を受験しようとしています。

 

本番の面接は、本社の人事部が窓口になり、社長(もしくは人事担当役員)、本社の営業担当役員、人事部の採用担当管理職あたりが担当すると想定しておきましょう。

 

 

2.模擬面接の実施に向けて

 

理解ある大阪支社長、大阪支社営業部長(あなたの上司)、あるいは大阪支社の総務部部長などの管理職クラスは、模擬面接の実施を検討してくれるのではないか、と思います。

 

が、動きが無い場合、あるいはそんなの誰もやってくれそうにない場合。

まずあなたは、自分の上司である営業部長に「模擬面接をやってもらえませんか」と依頼しましょう。

理解ある営業部長は喜んで引き受けてくれると思います。

 

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もし営業部長が「やりたいのはやまやまだが、どうやったらいいものか・・・」と悩んでいたら「総務部に相談してみましょうか」と持ちかけてください。

総務部に持ちかけても動きがないようでしたら、あきらめてください(笑)。

 

まあ、それは冗談として、管理職社員はこういう経験はあるものですし、無くても「それがあったらいいね」と理解をして動いてくれると思います。

 

 

3.模擬面接のやり方

 

やり方に決まりはありません。

本番で行なわれるであろう面接を模して、面接官を3人あるいは4人などと設定します。

 

本番の面接官を呼ぶことは難しいでしょうから、支社長、営業部長、総務部長(あるいは総務部の管理職)などを面接官に設定します。

で、実際の面接のように、ドアからはいってくるところから終わりまで、流してやってみます。

 

質問例はこの記事「管理職昇格の面接に向けての準備」を参考にしてください。

 

一通り面接を行なったら、その内容について、面接官たちに振り返りをしてもらいましょう。

 

  • 緊張しすぎていた
  • 面接官の聞きたいこととは違うことをべらべらしゃべっていた
  • おとなしかった。もっと大きなこと(「将来は社長になります」等)を言ってもいい
  • 自分の担当している仕事、部署、課題がわかっていない
  • この設問にはこういうふうに答えてほしかった

 

などなど、いろいろと出てくるでしょう。

これは、受験者であるあなたの勉強にもなるし、面接官側も刺激になると思います。

 

 

4.模擬面接の効果

 

模擬面接の効果はいくつかあります。

あなたへの効果だけではありませんよ。

 

(1)緊張に慣れる

 

本番で緊張するのは避けられないと思います。

ある程度の緊張はどんな面接にも必要ですが、緊張しすぎてしまうと、答えたいと思っていたことが話せず、脱線しがち。自分でもコントロールできません。

また、面接官の設問も聞こえない(音が小さい、耳の機能不全になるという意味もあるし、意図を読み取れないということもある)こともあり、聞かれたことに答えない結果となってしまうこともあります。

 

模擬面接でさえも緊張しますので、慣れておくのはとても効果があります。


(2)想定される設問への準備、心構えのマインドセット

 

わたしが考えた質問例をこちらの記事(繰り返し)でご紹介していますが、単に回答が正解か否か、ということだけではなく、管理職になろうとする社員として持っておかなければならないマインドセット、物事への姿勢を問われることがあります。

そういう意味から、模擬面接は、自分の仕事のやり方そのものの整理、見直しにも役立ちます。

 

(3)上司があなたに期待する役割

 

模擬面接の振返りで、あなたの上司が、

 

「あなたが管理職に昇格したらどのように仕事をしますか?」

 

の設問に、何がしかのアドバイスをするでしょう。たとえば、

 

「遠慮せず、自信を持って答えて」

「わたしが考える管理職とは*****な仕事をすること。私自身も日頃から意識している。あなたにも日頃からそのように仕事に取り組んでほしい」

 

といったアドバイス、激励の言葉をもらうこともあるでしょう。

 

それは、あなたが管理職に昇格するか否か、よりもむしろ大事な言葉かもしれません。

上司があなたに真剣に期待することを話してくれているわけですから、貴重な場です。

 

上司と部下との間で定期的に面談を実施する制度を導入している企業も多いでしょう。その面談の場で、上にあげたような「上司が期待する部下の行動や姿」って話題はあまり出ないのではないか。

 

模擬面接って、そういうのがフラッと出てきたりするんです。

 

 

5.まとめ

 

このように、模擬面接はやるとやらないとでは大きく異なります。

受験しようとしているあなたの合格するか否か以外にも、たくさんの良い波及効果を及ぼしますので、ぜひご検討ください。

 

 

 

 

管理職昇格に関する試験いろいろをまとめました。

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