大学進学と就職活動、SL人吉のラストラン
SL人吉が、惜しまれながらもラストラン。その翌日、次男が大学進学のため自宅を離れ、一人暮らしのために旅立ちました。長男も就職活動がいよいよ本格化。
そんなタイミングで、人事・採用をメインの仕事にしているわたしは、彼らにこんなメッセージを伝えました。
0.前置き
これまでも、彼らには折りに触れ伝えているものでした。
が、この機会に、言葉だけではなく文字にして、相手にも自分にも記録にして残る形で伝えました。
ふたりとも成人。「わかっているだろう」と、父親としては思う。彼らにしたら「ビール飲みながら、何回も言われたよ。今さらわざわざ言わなくてもいいよ」ということもある。
が、何か起きたあとに「あのときに言っておけばよかった」ということが過去に少なからずありました。
そんなことから、わかりきっていることも、過去に言ったことがあるであろうことも、今の時点でとにかく伝えておきたいことを書きました。
身バレしないよう、適宜真実とは違う表現にしております。ご容赦ください。
1.息子たちに伝えた言葉
B(次男)の大学入学、A(長男)の就職活動にあたり、ふたりに伝えておきたい想い、考えです。長くなりますが、我慢してください。
とはいえ、Aの大学入学、Bの高校入学の時にも似たようなことを話したし、これまで何回か口頭でしゃべってきたことをまとめたという程度のことです。
「そんなこと、わかってる」というものもあるかもしれません。でもお父さんとしては「あのとき言っておけばよかった」と後悔することがないように、ちゃんと伝えておこうと思います。
まずはB、大学合格おめでとう。病気もし、入院期間や早生まれというハンデがあったにもかかわらず、第一志望への合格、よくがんばりました。
そして、AもBのことをちゃんと見ていて、入院中に言葉をかけるとか、主治医と話をしている内容など、「Aは兄貴らしく、しっかりBを見ていたんだな」と感心すると同時に、頼もしく思いました。
ここで、1つの心配が出てきました。その心配とは、Bに対する心配ではありません。僕の採用の仕事でここ最近感じていることです。
大学に合格したあと、目標を達成してしまったからやる気がなくなったのか、なんらかの体験をして方向を見間違ったのか、そこから成長をしなくなったっぽい大人によく会うのです。
具体的には、採用面接などで、「前の会社ではどんな仕事をしましたか?」「学生時代はどんなことに打ち込みましたか?」などを聞いて、スカスカな言葉しか出てこなかったり、「ほんとに、そんな甘い考えで採用試験を合格しようと考えているのか?」という場面です。
Aもこれからの就職活動を考える際、直接関係することです。
大事なのは「どんな大学に合格したのか」ではなく、「どんな生活を送っているのか」です。
大学生なので、勉強が一番の基本です。必ず卒業してください。
勉強だけでは大学生活はもったいない。なので、サークルや部活動、アルバイトなどもいいでしょう。
卒業するためだけなら大学生活は時間的な余裕がある。なので、勉強以外にもチャレンジし続けてください。
友人を作る、友人とのつながりをより深めることも大事。ただし、悪い友人はダメです。
勉強やアルバイトなどの生活を送るには、必ず失敗や悩みなどにぶち当たります。でも、そこからは逃げない。壁に当たり、その壁を乗り越えようとする努力が人生を作る。
困難な状況にどう対応するかが、人間を形成します。
Aはすでにアルバイト経験が長くなり、いろんな経験をしたと思う。僕が言っていることもわかると思う。
安易な方向に流されず、自分なりの方法でいいので、アタックしてください。
壁に当たった時、こんなことが起きます。注意してください。
■おいしい話
簡単にお金が稼げる、信じれば幸せになる・・・
そんなおいしい話はありません。宗教は宗教の顔をしてやってくるわけではない。知らないうちに余計な宗教にはまっている。僕の友人も気づかず、それでアルバイト代を失った。もったいないこと。
簡単にお金が手に入らないのはAもよくわかっているはず。アルバイトをしっかり頑張るしかない。
■かわいい女の子が近づいてくる
理由もないのに、かわいい女の子が仲良くなろうと近づいてくる。これも、何かの落とし穴の可能性が高いことが多い。十分注意してください。
異性との恋愛では、
- 結婚するまで妊娠はさせない
- 反●が親族にいる彼女は絶対につくらない
これを守ってください。
18歳は成人年齢。そして20歳を超えればお酒も飲める。責任が伴う年齢です。自覚をもって生活をしてください。
ただ、自分でどうしようもないことも出てくる。そのときは友人や周囲、もちろんお父さんお母さんに相談してください。
相談するほどのことじゃなくても、報告だけでもいい。
お父さんの給料は、会社の制度、一般的な企業はどこでもそうですが、年をとると給与が下がります。これまでどおりの給与ではない。それも覚悟してください。
ふたりに大きな影響があるほどの変化はないかもしれませんが、多くの企業がお父さんくらいの年齢になると給与が下がる仕組みになっていると理解しておいてください。(筆者注:役職離脱のこと)
Bは、少しおっちょこちょいなところが、ある。鉄棒で歯が欠けたり、自転車でこけたり。十分注意を。一人生活にもなる、ちょっとした体調異変でも薬や病院にかかるなどすること。無理はしないように。
Aは、人に優しい。それ自体はいいのだが、優しすぎて自分が傷つくことがある。自分を見失わないように。
最後に。
ふたりはまだ若い。がんばれば何でもできる成長と体力の増進がまだまだできる。お父さんお母さんはそうではないです。だから、ふたりがうらやましい。
がんばったらがんばった分、成長する。だから、まだまだ頑張れ。
というか、これからが頑張るための本番です。
言い忘れました。大事な補足です。
お父さんが入社した会社は立派な会社。給料も悪くないし、コンプライアンスもしっかりしている。求められる仕事のレベルは高い。それをしっかりアウトプットすれば成長もできただろう。
ただ、お父さんは能力も低く、もっと頑張るべきだった。偉そうに言える立場ではない。
その反省があるから、君たちに上掲のようなメッセージを送ったのだ。
お父さんは超えていくべき存在だ。