新米管理職が書き綴る人事労務の仕事の毎日

管理職・マネージャーになりたて、あるいはこれから管理職を目指そうという方に向けて、現役管理職のわたしが経験談を中心に参考になる話をします。

COVID-19の災禍における人事労務担当者の気づき、点描とでも言いましょうか

COVID-19(新型コロナウイルス)の感染拡大、それに対する人間の不安、恐怖が広がっております。

 

 

 

 

人事労務の仕事をしているわたしが感じることをいくつか。

 

 

 

1.ANAがボランティア

 

ANAの職員が、ボランティアで医療用のガウンを縫製するというニュース。

 

www.aviationwire.jp

 

 

このニュース、美談と思われた方は多かったでしょう。

でも、わたしが感じたのは、「ボランティアって何? 無償ってこと?」ということです。

 

ANAの定款に「医療用ガウンの製造」は入っていないでしょう。

だからといって、無償(ボランティア)じゃなくてもいいでしょ。

 

ANAの経営者は何を考えている?

仕事でしょ? 半強制的に作業することを強制したんでしょ?

そうじゃなくても、オフィシャル(政府、行政・・・)からの呼びかけに応じたんでしょ?

給料、払いなさいよ!

 

f:id:e-wave:20200417190058j:plain

ANAの客室乗務員

 

 

2.給与がマイナス支給

 

 

Twitterで、「今月の給料がマイナス支給になった」というツイートをされている方がおられました。

 

このマイナスの理由、事情が新型コロナウイルスの影響なのか否かはわかりません。

が、ようやく決まった一律10万円の支給がこの方の生活改善に少しでも貢献できるといいですね。

 

さて、ここでは給料のマイナス支給にならないように、我々人事労務担当者が気をつけていることをご紹介。

 

マイナス支給になる最たる原因は、支給額が少ないのに社会保険料が控除されてしまうということです。

普通は支給額(正確には、支給額をもとに決定する標準報酬月額)に一定の係数をかけて計算される保険料を控除する(納める)ことになるので、マイナスになることはありません。

ところが、企業に入社した最初の給与が少ない場合、支給額は少ないが、社会保険料はまるまる1カ月分が控除されることになり、マイナスになります。

 

たとえば、給与が月300,000円の人が4月21日に入社したとします。

最初の給与が、月末締めで4月21日〜30日の10日分とすると10万円。

でも、社会保険料は30万円に対して計算される社会保険料を控除する必要があるため、マイナスになりがちです。

 

 

なので、 中途採用の入社日を決める際は、なるべく月の最初の方、1日付とか10日付とかにします。

入社が遅れるのは申し訳ないと思いながらも、最初の月の給与がマイナス支給になってしまうのはしのびないので、ね。

 

 

3.産業医の対応

 

新型コロナウイルスの影響で、産業医も仕事が大変のようです。

 

我が社の産業医が先日来社された際、

「医療従事者なので、私はドアノブとか一切触りません」

ということです。なるほど、そうだな。

新型コロナウイルスの患者や疑いのある患者に直接接しているわけではないけど、普通の人よりは感染の可能性は高いので・・・」

確かに。

外国の元首をお招きしたみたいに、ドアを開け、開いたところに産業医が続いて歩き、誰も触らないように会議室へ。

 

面談のみ実施、予定していた職場巡視も今はやらないほうが良い、ということでお帰りいただきました。

産業医が座った椅子、およびその周辺は次亜塩素酸水で消毒です。

次回以降の面談はテレビ会議Skypeになるかな)で実施することとし、原則来社はしないことになりました。

 

 

 

4.??という業界と、プレッシャー

 

f:id:e-wave:20200418071845p:plain

 

わたしが今いるのは、??という業界。

新型コロナウイルスで仕事が減ることはなく、むしろ社会の重要なインフラです。

地震があろうが、台風が来ようが、動かなければならない業界。

 

新型コロナウイルスで仕事が減ってしまう人たちには申し訳ない。

 

でも、逆にどんなときにでも仕事をしなくてはならない。

電車に乗って職場に行かなければならない。

 

 

マスクはもちろん、 こんなのを首からぶら下げてます。 

 

 

わたしはまだ間接部門・管理部門なので、在宅勤務・リモートワークやったりオフピーク通勤やったり、工夫してます。

会社も

「社会を止めるわけにはいかない。こういう時こその仕事だ」

との方針。

 

布マスク2枚配布、瞑想する政府には違和感を感じながらも、この会社の方針には従業員みんな納得し、黙々と仕事してます。

 

世界のみんなが新型コロナウイルスに感染してはいけないが、我々はさらに感染してはいけない。じゃないと社会が止まっちゃう。

 

 

 

V-CAT、良い評価をしてもらおうとしたら低評価になるかも、ですよ

前にも書きましたけど、V-CATって「良い評価を狙おう」としてもできません。

そもそも、そういうものではありません。

 

 

soumu.hateblo.jp

 

 

とある事例をご紹介してみます。

 

 

1.とある応募者

 

中途採用の面接での例です。

その応募者は20代。

年齢相応に社会人経験は乏しかったのですが、面接は悪くない。

もちろん「即戦力」とまではいきませんが、少なからずポテンシャルは感じさせました。

 

ここから育てていければ、もしかしたら化けるかも

 

という印象をもたせました。

 

 

V-CATはどうかというと。

初見ではなかなかいいんじゃないか、と思わせました。

 

作業量も多いし、作業曲線も悪くなさそうに思えました。

 

f:id:e-wave:20180525080859j:plain

 

2.結果は?

 

この応募者のV-CATの解析結果は、総合で?点でした。

(具体的な点数は、ご勘弁ください。)

 

この点数は、当社では合格とするか不合格とするかの判断が微妙なラインです。

 

わたしのような素人の初見だけではわからないものです。

ポテンシャルこそ感じさせましたが、見るべき評価スタッフ(おおもとのエスケイケイ社の評価)が見たら違うんですね。

 

 

3.記入用紙の裏に注意事項あり

 

V-CATの測定用紙(記入用紙)の裏面には注意事項が書いてあります。

 

  • 指示に従って忠実に作業を実施してください。
  • 忠実じゃないと「作為傾向あり」と判断されます。

 

こういった主旨の注意書きです。

作業結果を良く見せよう(良い評価をもらおう)として、作業の指示に忠実ではない作業をしたら、低評価になってしまうってことです。

 

先に挙げた事例は、まさにそれだったと思います。

書き忘れましたが、その応募者は、このときのV-CAT受験が10回目でした。

10回も受け、しかも、その応募者にヒアリングしたときは「学校で受験した」とのことで、もしかしたら学校で受験対策を施されたのかもしれません。

 

 

 

今、書店にV-CAT攻略本(V-CATで高得点を出すための秘策を教える、受験者向けの対策本)は売ってるんでしょうか。

もし、あるとしたら、それは正しいことを言ってるのか。正当なことを解説しているんでしょうか。

 

 

 

 

 

 

 

 

COVID-19の影響で考案された、フリーランスへの給付金4100円について、過去に見聞したこと

COVID-19(新型コロナウイルス)の影響により、収入等が減った人たちに、安倍政権が立ち上げた「給付金4100円」という政策。 

 

www.asahi.com

 

これに関連して、わたし個人が、過去の見聞した情報をご紹介します。

 

 

f:id:e-wave:20181006075743j:plain

 

 

1.4100円の計算根拠

 

 

 

4100円の計算根拠がツイッター(その元はテレビ)で紹介されていました。

 

厚労省担当者によると、

東京都の最低賃金 1,013円 x 4時間≒4,100円

だそうです。

 

 

1,013円は良いとしても、なぜ4時間なんでしょうか。

フリーランスは4時間程度、半日程度(労働基準法に定められる、1日あたりの労働時間上限の8時間の半分)しか働いていない、とでも思っているんでしょうか。

 

引用したツイッターでは、厚労省担当者は明確な回答ができず、となってます。

はっきりした根拠はないのでしょう、なぜ4時間なのかが。

 

まあ、一般人には理解不能な計算根拠です。

 

 

 

2.よみがえる記憶

 

昔話で聞いたことがある情報です。

中央官庁には、民間企業の労働者を役所に出向させ、公務員と同じ仕事をさせるという制度があります。

官庁によって呼び名などは異なるかもしれませんが、わたしが聞いたのは「委嘱調査員」という名称でした。(便宜上、以降「いちょう」と略します。)

 

この制度が、今回の4,100円の騒動によって思い出されたのです。

 

 

この制度、4,100円とまではいかずとも、そこそこ安値でした。

日給、N000円です。定額です。

 

もう20年以上前の情報ですので、現代と比較することはできません。

とはいえ、4,100円よりは高いのですが、民間企業の賃金制度を担当した経験者であるわたしとしては、首をひねる額です。

 

具体的な金額はこの場では言いません。言えません。

 

仮に、9,000円だったとします。(以降、「9,000円(仮)と表現します)

労働基準法、1日8時間として、9,000円÷8時間=1,125円

 

時給1,125円は悪くない、と思いますか。

数字だけで言えば、悪くなさそうと思います。

でも、そうでもないんです。

 

 

(1)9,000円が安い理由 その1

 

9,000円(仮)は定額です。

残業(時間外労働)をしても、9,000円(仮)です。

 

残業は、中央官庁ですから、推して知るべしです。

数十時間が普通だったようです。

部署・上司に当たる人物の考え方、時期などによっても様子は違ったようですが、少ない方でも30時間程度、多いところは「終電にならないと帰れない」があった模様。

 

間をとって50時間としておきましょう。

1日あたりに換算すると、ひと月の出勤日数が20日だったとして、1日の時間外労働が2.5時間。

標準の8時間と足して、10.5時間。

 

9,000円を10.5時間で割ると、857円。

 

いちょうの仕事は、パート・アルバイトレベルではありません。普通に、公務員と同等の質の仕事を求められるそうです。

責任の程度は軽いようですが、やることは同じ。

だから、現代の「同一労働同一賃金」の考え方があてはまります。(当時は法制化されてなかったかもね)

 

マクドナルドのアルバイトの時給、当時どれほどだったでしょうか。

800円? 700円?

 

 

(2)9,000円が安い理由 その2

 

いちょうに来ている(民間企業から官庁に出向している)人たち。

彼ら彼女らの所属する企業は、一流企業ばかりだったようです。

給与水準も高い方だったみたいです。

 

前項の時給換算の数字。

単純な計算でしかないので、外れてるかもしれませんが、一流企業の社員がもらう賃金レベルではなかったでしょうね。

 

 

出向していたいちょうのみなさん、各社が、官庁が支払う日当と、各社の基準による給与額との差額を支給していたみたいですから、いちょうのみなさんが安月給で働かされる、ということではなかったようです。

差額を民間企業が補填していたという格好です。

 

 

 

3.官庁にこき使われていた、ハイレベル人材

 

“いちょう”の人たちは、ハイレベルの人材。

官庁の、安い制度の賃金でこき使われていたようです。

 

この記事で言いたかったのは、官庁の賃金、給与についての値踏みはひどいって話です。

 

民間企業の優秀な人材を、どんだけ安い賃金で使ってるんだって。

 

 

 

 

現代(第二次安倍内閣)の悪政は間違いないのだろうけど、それを生み出す土壌となった官僚、という側面も否定はし難い。

 

 

 

Upload feat.Vocalist

Upload feat.Vocalist

  • 発売日: 2014/12/10
  • メディア: MP3 ダウンロード
 

 

 

 

転勤(転居を伴う異動)あれこれ パート2 「内示から着任まで2日?!」

今年も、異動、転勤の季節になりました。

 

昔、異動、転勤についてのあれこれという記事を書きましたが、今年も書きます。

 

soumu.hateblo.jp

 

 

1.内示から転居まで

 

転勤(転居を伴う異動)は、一般的には、

 

内示〜連絡開始(転勤前後の職場間の連絡開始)〜公示(全員に周知される)〜転居〜異動先に着任

 

というステップを踏みます。

 

内示から転居して異動先に着任するまで、みなさんの会社・組織はどれくらいの期間で行なわれますでしょうか。

一般的には、平均的には2〜3週間程度でしょうか。

 

わたしの属する会社は4週間です。

 

4月1日付で人事部から大阪支社に異動することになったとします。

すると、

  • 内示:3月4日(4週間前)
  • 連絡開始:3月11日
  • 公示:3月18日
  • 着任:4月1日

てな感じです。

 

以前の記事にも書きましたけど、家族に話をする(一緒に引っ越すのか、単身赴任にするのかの方針決定などなど)、転居先の住まいを準備する、等の目的のために、内示から情報がオープンされるまで、ある程度の期間が必要ですよね。

 

 

2.内示から着任まで2日しかない?!

 

仕事でお付き合いのあった方から聞いた話です。

 

内示から2日以内に移動先に着任しなくてはいけない、というルール

 

  • 私:まじですか。
  • 相手:はい、そうなんです(T_T)

 

誇張した話だろうと感じて聞き直しましたが、間違いないそうです。

 

  • 転居先の住まいは会社が用意してくれるんですよね。社有の物件があるんですね
  • いや、無いです
  • てことは、自分で手配するんですか?
  • そうです。それも含めて2日です。ま、転居は大変なので、転居もその日までに済ませろとは言いません。転居は後から済ませるのでもいいです
  • でも着任は期日までに済ませろ、と?
  • そうです
  • なんで、そんな短期間に? 

 

さあ、なぜだと思いますか。

それは、不正を隠すとかその地域との癒着を生む土壌を作らないコンプライアンスの不正を起こさないためのルールなんです、と。

 

この話を教わったのは、地銀(地方銀行)の総務の方です。

自分の荷物をまとめる時間さえ与えない・余裕を持たせないルールを敷くことによって、その地域での不正や長期間に滞在することで生まれる癒着とか馴れ合い、法的・コンプライアンス的な不正を起こさない牽制(けんせい)とのことです。

 

なるほど、そういうルールがあるとわかっていれば、不正を働かせようという姑息な発想は生まれにくいですね。

 

その地銀だけではなく他の地銀、そして地銀ではなく都銀も同じ事情だ、という話を多くの方から聞きました。

 

 

3.公務員も

 

短期間のうちに着任、という話は、公務員もそうらしいです。

 

さすがに2日というのは短すぎますが、不正を隠す余地を与えない、コンプライアンスも含めたなリスク回避として同じ仕組みだそうです。

 

そりゃそうですよね。

地銀は、極論が許されるならば、その地域の不正が起こらないような仕組み。

でも、公務員、とくに国家公務員となれば、広域、あるいは国全体の不正や損失にもつながりますからね。

 

ま、公務員だったら、豪華な宿舎が用意されているでしょうから、住まいに困ることはないでしょうが。

 

 

 

 

 

 

こういうルール、考え方が国会議員・国家公務員にも施されるといいですよね。

特にひどい、ここ数年の政権・政府・与党・官僚の堕落ぶり。

 

異動を言い渡す→資料をまとめる・不要な書類を廃棄する時間も与えず、間髪を入れず転居、事務所を明け渡す、というルールが敷かれたら、少なくとも今の不正は無いよね。

 

 

安倍首相の「有給休暇を取りやすいように経済界に要請」のおかしさはみんなに伝わっているよ

f:id:e-wave:20190223145144j:plain

 

新型コロナウイルス(COVID-19)の影響に対し、安倍晋三首相は経済界に「有給休暇を取りやすいように」と要請したらしい。 

 

www.huffingtonpost.jp

 

 

この要請はよくわかりませんね。

企業で労務を担当している方々ならおわかりですね、おかしさの意味が。

 

年次有給休暇は、法律(労働基準法)に定められた労働者の持つ権利。

労働者の持つ権利の行使を、なぜ首相が経済界に要請しなければならないのか。

 

昨日(2020/02/29)の記者会見で安倍首相は、小中高の一斉休校で仕事が無くなる(そのため給与が減ることとなるパートタイマー等)労働者への休業に伴う所得減少への新たな助成金制度に言及してました。

 

するならそういうことです。

労働者の権利を経済界に要請する話じゃありません。

 

安倍首相自身、そしてその取り巻き(秘書官、質疑応答を作成するゴーストライター・・・)はわかってないんでしょうね。

 

厚労省と相談したなら、「年休はそんなもんじゃないんですよ」と諭されたでしょうに。

いや、今の内閣、官僚には彼をさとすことができるひとはいないでしょうね。

 

 

現実的には、新型コロナウイルスに関する休業、医療機関受診のために欠勤となる勤怠は、無欠勤(無事故)・給与支給という扱いをとる企業が増えているようです。

うちの会社も。

 

 

 

 

在宅勤務、リモートワークなんて、見切り発車でやっちゃえばいい。課題はやってみたらわかる

東京オリンピックパラリンピック対策として、主に首都圏の企業が前向きに考え始めたテレワーク、在宅勤務。

ここへきて、新型コロナウイルスのリスクもあり、真剣さが増しました。

 

f:id:e-wave:20190310062107j:plain

 

在宅勤務なんて、やっちゃったらいいんです、早く。

 

 

1.我が職場で実行しました

 

うちの職場は首都圏ではありませんが、在宅勤務に積極的。

制度も数年前に制定されてました。

 

ボスから、

  • 管理職が率先して実践しよう
  • 電磁波くん、在宅勤務、やっちゃってみてよ

 

なんて声が出てました。

「よしきた」その声を聞き、ここぞとばかりに部下のAさん(女性)に、

 

「Aさん、お子さんにインフルエンザが出た時とか、在宅勤務便利だろうから、やってみようよ」

「そうですね。いいんですか?」

「いいよ。むしろ、みんながやり始めるときの課題とか、注意すべきこととか予めわかると、逆にありがたいから。自宅にWi-Fiあるよね」

「あるんですけど、念のためモバイル端末借りてもいいですか?」

「いいよ、もちろん」

 

てな感じで、翌週のどこか1日は在宅勤務にすることにしてました。

で、週明けの月曜日、電話があり、

 

「娘がインフルエンザになっちゃって・・・」

「あら、予想してたことがほんとに起きちゃったね。休暇はもちろん、先週話してた在宅勤務も選択肢あるけど、どうする?」

「やんなきゃいけない仕事もあるので、在宅勤務させてください」

「オッケー」

 

こんな感じで、やってみました在宅勤務。

 

 

2.課題

 

この経験で、在宅勤務で浮かび上がったメリット、課題をご紹介しますね。

 

メリット

  • 往復の通勤時間のムダが削減できる
  • 子どもなど、ご家族の面倒をみながら仕事できる
  • 仕事のアウトプットとは何なのか、という意識が芽生える
  • 家族(特に子ども)が、自分の仕事に対してどんなイメージを持っているのかを知る機会

 

課題

  • 自宅にネット環境が必要。会社がモバイル端末を持っていればOK
  • 仕事と仕事以外の時間の切り分け、意識の切り分けが必要
  • 仕事の始まりと終わりの明確化(何時から仕事したか、何時に仕事を終えたか)の上司との確認
  • 在宅勤務をいつやるか、を上司や職場の同僚と事前に共有する必要あり

 

 

課題といっても、難しいことはありません。

フライングでもいいので、始めちゃったらわかることだし、軽く解決できる話。

在宅勤務じゃない場面に対しても有効に働く課題。

 

むしろ、メリットの方が大きいことがわかります。

特に、今回の経験で興味深かったのは、部下の娘さんが、お母さんの仕事に関して抱いていたイメージを、実際に言葉として聞いたこと。

 

「お母さんの仕事って、パソコンでできるんだね」

「パソコンだけじゃないけどね」

 

そんなやりとりがあったそう。

 

 

風邪くらいでは休めない・休まない、という日本。

 

これが、インフルエンザが蔓延する一番の元凶とも言われています。

インフルエンザをはじめとした感染症の拡散を止めることができるし、渋滞解消にも貢献するし、良いことづくめ。

 

まあ、地域や企業の体質、仕事の内容にもよるけど、まずやってみようよ、在宅勤務。

 

 

 

実践! テレワークで「働き方改革」 (日経ムック)

実践! テレワークで「働き方改革」 (日経ムック)

 

 

葬儀ごとが連続した年末年始、響いた僧侶の言葉

この年末年始。法事やら訃報やらが連続しました。

その中で聞いた、僧侶の言葉にストンと落ちるものがありました。

 

f:id:e-wave:20200105071755j:image

 

 

1.僧侶の言葉

 

仕事納めの12月30日、妻からLINE。

遠方に住む叔父が亡くなったとの報。

年末年始は葬儀場の利用ができないとのことで、年越しすることに。

 

もともと予定していた、伯母の三回忌の法要を1月2日に実施。

 

1月2日の朝には、同僚のマネージャーから「部下のご祖父の訃報あり」とのメール。

会社の規定により、部門長名義の弔電打電。本人に電話し、急いで手配。

(ふだんは部下がやっているのだが、正月から働かせるわけにはいかない。管理職の仕事)

 

そして今、晦日に亡くなった叔父の葬儀会場を後にしたところ。

 

こんな風に、不幸事が続いた年末年始でした。

 

 

プライベートはもちろんですが、仕事としても「人の不幸事には最優先であたる」。

そう教えられてきました。

 

 

 

三回忌の法要をつとめてくださった僧侶。

普段から親しくしていただいており、法要のあとに説教もいただきます。

 

宗教とは、目に見えないものを信じること、なのだそうです。

小学校で出された、ある質問。

「氷は溶ける(とける)と、何になる?」

「氷が溶けると、水になる」

これが普通の答えでしょう。正解です。が、こう答えた子どもがいたそうです。

「氷が溶けると、になる」

その子どもは、北国に生まれ育ったのでしょう。

雪と氷に閉ざされた街から雪や氷がなくなっていくと、春がやってくる。

そんな地域に育った子どもたちの、春を待ち望む想いが伝わる「答え」です。

先生は、想定外の回答が出たことに驚くも、もちろん間違いとはせず、よく理解されたという話です。

 

わたしは北海道や東北で生活したことがありません。

だから、「春がやってくる」という想像はできません。

でも、そのような発想をする子どもたちがいること、氷が溶けると春がやってくることを想像し、理解することはできます。

まさにこれも、「目には見えないが、それを理解する、信じる」

ということの一例ではないか、と思います。

 

亡くなった人は仏様になる、と言います。

そして、法事のときにはこのお仏壇にやってくるのです。

今日は●●おばさまのことを思い、懐かしむ時間になりました。

 

 

要約ですが、こんなお話でした。

 

 

「宗教とは、目には見えないもの、ことを信じること」

この出だしに、最初は、「いつもの僧侶らしくない、いやらしい切り出しだな」と警戒したのが本音でしたが、話を最後まで聴いて、腹にストンと落ちました。

自分の説教を「・・・信じることだそうです」と表現するのは、この僧侶のキャラクターでして、押し付けないスタンスも心地よいです。

 

 

この日、親戚が、飼っている犬とともに参列してくれてました。

この犬が、法要がはじまる30分ほど前に、ギャンギャン吠え出しました。

滅多に吠えないワンちゃん、しかも飼い主もそばにいるのに・・・。

もしかして、●●おばさんがやってきたのが見えたのか。

愚問と思いながらも僧侶に聞いてみると。

 

あー、もしかしたらワンちゃんには見えたかもしれませんね。

人間という動物は随分と退化したそうです。

今では、どんな人間も見えなくなってしまったものを、犬は見ることができたのかもしれませんね。

 

 

 

2.管理者としてとらえたい言葉

 

「目に見えないものを信じる、感じとる」

 

僧侶の言葉は、企業人、管理職という仕事としてとらえた場合でも非常に有意義と思います。

 

管理職にとって、想像力というものがとても大事だと思います。

この場合の想像力とは、

 

  • 仕事の相手は何を考えているのか
  • 部下は何が大事だと思っているのか
  • 自分の言葉が相手にどう伝わったか
  • 相手に自分の伝えたい意味合いは伝わったか、相手に自分の伝えたいことをどう話せば伝わるだろうか

 

等々です。

想像力というより、想像しようとする意識といいますか、意欲、想像しようという志と言った方が近いかもしれません。

便宜上、想像力と表現することにします。

 

この想像力がないと、コミュニケーションが成り立たない、管理職の仕事のほとんどは想像力、コミュニケーションから成り立っているといっても過言ではないと思うのです。

特に、管理職、マネジメントをする立場に立つならば、自分と部下の関係、自分と上司の関係、部署全体の人のつながり、お客様とのつながりなど、いろいろな場面で想像力を発揮させないと良い仕事ができない。

 

コミュニケーションがなければ部下は育たないし、お客様、取引先、営業訪問先の求めるものに対する成果も得られない。

 

僧侶の言葉が、想像力、つまりは管理職が備えなければならない素養に気づかせてくれました。

 

 

3.人は退化していく

 

退化した人物が要職についていたり、政治家だったり。

そう思えてしまう世の中になっていることが残念に思われる正月でもありました。

みなさんのお正月はどんなお正月でしたか。